理法魚(りほぎょ)男子の役立つブログ🌟

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【ニトリはなぜ安いのか】チェーンストア経営に詳しい男が語る

こんにちは、理法漁(りほぎょ)男子です。

 

僕は化学と特許を専門として仕事をしていますが、アメリカでマネージメントを学んだ経験があり、特にチェーンストア経営に詳しい人間です。

みなさんに「ニトリはなぜ安いのか」というテーマを通じて、チェーンストアのことを少しでも知って頂こうと思い、過去記事をバージョンアップさせてこの記事を書きました。

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世界売上高ランキングで感じる違和感

今、日本ではユニクロやニトリを代表とするチェーンストアが皆さんの生活に欠かせないものとなっています。

実は、ユニクロやニトリが影響力を持つ以前は、日本のチェーンストアはアメリカと比べて何十年も遅れを取っていました。仕組みが全然できていなかったのです。

 

世界売上高ランキングを見たときに、違和感を感じた人はいませんか??

僕は凄く違和感がありました。なぜなら、日本ではトヨタ車がトップであるようにメーカーが影響力をもっているのに、小売業であるアメリカのウォルマートが首位にいるからです。

 

実は、この違和感が「ニトリはなぜ安いのか」を知る上でヒントとなるのです。それを知るためにはアメリカのチェーンストアの歴史を振り返る必要があります。誰にでもかわるように以下に説明します。

 

アメリカ:世界恐慌で思い知ったチェーンストアの大切さ

1929年に世界恐慌が起きたことはみなさんご存知だと思います。

アメリカの国民は、世界恐慌が起きた直後に、議会や行政よりも、生活必需品を日常提供するチェーンストアこそ、生活になくてはならない社会的インフラだと思い知ることになり、その影響でチェーンストアの産業化を完成させていきました。

 

世界売上ランキングで、チェーンストアであるウォルマート社が首位であることからも、社会的インフラとして認識されていることは想像がつきます。

日本:影響力をもってしまったメーカー

しかし、日本は製造業(メーカー)が大きな権力を持ってしまった影響で、

チェーンストア等の小売り業に分類される企業は、製造業の下として扱われていませんか??日本では、チェーンストアが社会的インフラとしては全く認識されていないのです。

 

日本では、第一次産業革命まで、

モノの情報の流れ

生活者→商業→生産者(生産受注体制)

となっていました。

つまり、商業は生活者のニーズとウォンツを提供するため、生産を生産者に依頼したのです。

 

しかし、第一次産業革命により、

生産者(材料製造業、原料製造業、製品製造業)が巨大化し、生産者、特に材料製造業が主導権を持つようになりました。

 

つまり、昔は生活者のニーズとウォンツに基づいて商品を提供していましたが、

モノの情報の流れ

すなわち、生産者→商業→生活者(見込み生産体制)となったことで、作る立場だけの利益追求型生産に変貌していったのです。

 

情報の流れが逆になったことによる問屋・卸売業の介在

上記の通り、本来、生活者のニーズとウォンツに対応して商品が開発されていくべきですが、生産者(メーカー)が影響力を持った影響で、生産者の作る立場の利益に重点をおいた生産に変化したのです。

 

アメリカでは原則として受注生産体制(情報の流れ:生活者→商業→生産者であるため、製品製造業の加工段階において、原則、問屋・卸売業は介在しません。

 

しかし、日本では、見込み生産体制(情報の流れ:生産者→商業→生活者)であるため、加工段階でそのつど問屋・卸売業が介在しています。

 

 これは、アメリカでは、チェーンストア産業ができていて、仕様書発注しているのに対し、日本では製造業を主導とする生産体制のため、問屋・卸売業がそのつど介在することで在庫を調整しているからです。

 

以上に説明した通り、日本は、製造業が主導権を握ってしまったため、見込み生産体制であることから、問屋・卸売業が多く介在し、商品の値段が高くなってしまうのです。

 

理由1:ニトリは全てを自社で行っている

「ニトリはなぜ安いのか」??

秘密は色々ありますが、最も大きな理由の1つは、「製造物流小売業」だからです。

ニトリは、ほとんどの製品を自社開発し(製造)、海外の工場で生産してから店舗に並ぶまでの過程を自社で行い(物流)、全国の店舗で商品を販売(小売)しています。

 

このように、製造業が権力を握る日本において、

ニトリは、製造、物流、小売りをすべて自社で行っているため、問屋・卸売業が介在しません。また、自社で販売しているため、受注生産体制が簡単に実現できるのです。

これが、ニトリが安くて、お値段以上の商品を提供できる1つの理由なのです。

 

理由2:TPOS(用途)ごとの商品開発

ニトリの商品に対して、ちょっとシンプルすぎではないか??少し物足りないな!と一度でも思ったことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、それが安さの秘密でもあります。

 

日本はメーカーが主導権を握っているから、生活者の真のニーズとウォンツに対応した商品が提供されていない場合があります。例えば、テレビ等みても、使ったことない機能や知らない機能がいっぱい付与されていたりしますよね。しかし、ほとんど使わない機能だったら、それを付加しない分、商品の値段を安くしてほしくないですか??

 

ニトリは、製造、物流、小売業であり、全て自社でやっているから、生活者のニーズとウォンツを理解し、生活する上で不要なものは付与しないことで、さらに安く商品を提供できるのです。なお、一部他社開発品もあることにご留意ください。

 

まとめ

アメリカは、世界恐慌以来、チェーンストア産業が確立され、チェーンストアが社会的インフラとして認識されてきました。

日本は、産業革命以降、メーカーが主導権を握った影響で、モノの情報の流れが逆、すなわち、生産者(メーカー)→商業→生活者(消費者)となったせいで問屋や卸売業が介在し、値段が高くなってしまうのです。

一方、ニトリは製造、物流、小売業であり、全てを自社で行っているため、問屋や卸売業が介在しないこと、また生活者のニーズとウォンツを理解し、生活する上で不要なものは付与しないことで、安く商品を提供することができます。