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英雄ゴーン氏を排除した日産から見える日本型企業の問題

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カルロス・ゴーン氏と日産について

今、日産自動車の前会長、ゴーン氏の不正による解任が話題となっています。ゴーン氏は、言うまでもなく、日産の英雄です。

皆さんもご存知の通り、かつて日産は、世界で通用しない日本の典型的な企業の象徴である「終身雇用制」「年功序列」「男性正社員中心」の企業で、上場企業としてはワースト記録となる6844憶円の赤字を計上し、倒産寸前の状態でした。

しかし、カルロス・ゴーン氏が、1999年に日産の最高執行責任者に就任して以来、ゴーン氏の改革により、国内外の販売台数は250万台から2005年度には357万台に;連結売上高は5兆9000億円から9兆4000億円に;連結営業利益はほぼゼロから8700憶円に;営業利益は11.1%に;2兆円あった有利子負債はほぼゼロとなりました。

当時、上記日本型の企業だった日産の社員たちから、「黒船到来」といって激しい抵抗もあったそうです。ゴーン氏の実績については、山のように記事が出てくるので、検索してください。

 

日本型企業を好む無能な人

今回、ゴーン氏は、多額の報酬額を報告書に記載していなかったとして逮捕されました。確かに、法律に反することをしてはいけません。でも、世の人が思っている通り、政治家も含め、他にも法律に反することをしている人は多くいるでしょう。にもかかわらず、不正を公表され、潰されるような人って、有能な経営者が多くないですか?

これは、元政治家の橋本知事や坂本竜馬のような偉大な人からも読み取れることですが、大改革をするには反対派の組織ができてしまうからじゃないでしょうか。

でも、反対派になる人って、今の自分の地位を変えられたくない人が多い。例えば、「年功序列」の大企業で、長年勤めてきて、実力はないけど、役職についてる人は、ゴーン氏みたいな実力主義を重んじる改革者が現れたら、大変なことになりますよね。若手の実力者が自分の上に立つ可能性が高くなりますし、真っ先にリストラされることにびびってしまうでしょう。そしたら、もう反対派の組織に属するしかなくなります。

日本型のくず企業は、このような無力な学歴だけ高い人たちの楽園だったんでしょうね。人って自分の利益ばかり考える人が多いというか、ほとんどそうでしょう。自分が犠牲になってまで、人の為にと思う人なんてそういないですよね。自分が安定して初めて人の為になることを考えられるのではないでしょうか。

かつての日産のような体制だと、実力派の若手が育たず、売上も上がらない、経費だけが増し、倒産寸前まで追い込まれてしまいます。

 

ゴーン氏が抜けても日産は低迷しないのか

日産は英雄を排除した今、残った経営者がゴーン氏に匹敵する大改革を行い、短期間で実績を上げられますか?って質問したいですね。ゴーン氏が日産を倒産から救ったとすれば、ゴーン氏が抜けたら、また低迷するんじゃないの?って心配になります。

だって、日産は、ゴーン氏が就任するまで、経営の大原則すら欠いていたんですよ。

例えばお客様は何を求めているかが、正確に理解できていなかったのです。それって、商売人であれば当たり前じゃないですか?ケーキ屋さんが、お客様の年齢層や求めるケーキの種類等を分析して、その結果、新しいケーキを作るのって当たり前でしょう?

これは、上記日本型の典型的な企業であったことに加え、日本経済全体のモノの流れが招いたことかもしれません。

例えば日本の企業は、アメリカと違い、産業革命で製造業が権力を持ちすぎたんですよね!だから、未だに小売業が下に見られているでしょう。でもアメリカはどうでしょう。世界売上高トップランキングをみても、チェーンストア(小売業)のウォルマートがトップクラスなんです。アメリカは世界恐慌の時に、議会や行政よりも、生活必需品を日常提供するチェーンストアこそ、生活になくてはならない社会的インフラだと思い知ることになり、その影響で、チェーンストア(小売業)も力をもつようになっていったのです。一方、日本は、製造業が権力を持ちすぎて、生活者の真のニーズとウォンツが認識されないようになっていき、生産者→商業→生活者(見込み生産体制)と、本来あるべきモノの流れが逆になっているんです(詳しくは、以下の記事を読んで頂ければと思います)。

www.rihogyo.com

そういう経済であった影響も含めて、大企業である日産は真のニーズとウォンツを把握する能力さえも衰えていました。

そんな中、ゴーン氏は、自動車購入者の分析を適格に行い、国内の車両購入者のうち、女性は3割であるものの、男性が購入する際にも半数近くは女性が意思決定に関与しており、購入者全体の約6割で女性が関与していることを見出したのです。そこで、女性が何を求めているのかを理解し、真のニーズとウォンツを適格に把握するために、女性の教育を向上させて、女性のキャリア開発等を行っていったのです。これは一つの例にすぎませんが、なんで大企業がこんなことすらできていなかったの?って思いますよね。

 

日本型企業は変わるのか

上記の通り、「終身雇用制」や「年功序列」が未だに残るかつての日本型企業は多くあります。このような日本型企業には、自分の地位を守ることや楽をしたいがために、改革に猛反発する人が多くいます。しかし、現在のグローバルな社会では、このような日本型企業では、いくら巨大企業であれ、かつての日産のように倒産寸前の状態に追い込まれてしまいます。ただ、僕個人の意見としては、無能な役職者が定年するか、ゴーン氏のような英雄がトップにならない限りはあまり変わらないと思っています。いくら無能であっても、権限を持つ人は、今までの体制を変えないように働きかけますし、下のいくら優秀な若手がその企業を変えようと働きかけようが簡単に変えれないからです。だから、ぜひ、優秀な若手は、その能力に応じた報酬が受け取れる実力主義の企業で力を伸ばし、年功序列の企業でつぶされないでほしいものです。