理法魚(りほぎょ)男子の役立つブログ🌟

漁村生まれの理系法律男子が「悩んでる人」に役立つ知識を配信するブログです。

身近なモノから学ぶ・・・新たな発明を生み出す発想の転換。物語風に説明します。

僕は漁村生まれの理系法律系男子です。

略して理法漁男子(りほぎょだんし)として活動しています。

ざっくり紹介すると、大学院で化学的視点から生命現象を明らかにする研究を行い、今は知的財産権法(主に特許法)を専門として仕事をしています。特許を専門とする前は、大手企業でマネージメントや経営学を学んで、実際にマネージメントを行った経験から、様々な考え方を習得しました。

全ての業種に通じる仕事術・・・仕事ができる人になるためのノウハウ(1)~(5)」に関連する記事です。ぜひ、見ていただければ嬉しいです。

www.rihogyo.com

 

さて、本題に入りましょう。今回は、「身近なモノから学ぶ・・・新たな発明を生み出す発想の転換。物語風に説明します」というテーマで記事を書きました。

 

僕が化学を勉強し始めた時に、全く逆の発想で生み出された発明で「面白い」と思ったのが「接着剤」です。

 

特に有名なのが、赤の蓋と黄色の入れ物の木工用ボンドではないでしょうか。

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木工用ボンドの主成分は、水と馴染みの良い酢酸ビニルという成分なんですね。

簡単に説明すると、木材にボンドを塗った後、ボンド中の水が木材に吸収又は蒸発して固化することで接着させるものです。

すなわち、木工用ボンドは、ボンド中から水を除去して固化しているんです。

 

木工用ボンドよりも後に開発されたアロンアルファ等の瞬間接着剤も有名ですよね。

みなさんも一度は使ったことがあると思います。

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実は、瞬間接着剤は、木工用ボンドと全く逆の発想なんです!!!

 

ここで、発明者の気持ちになって、木工用ボンドから瞬間接着剤を開発してみましょうか。考えてみると、面白いし、思考力が身に付きます。

僕の記事、「全ての業種に通じる仕事術・・・仕事ができる人になるためのノウハウ(1)~(5)」で解説した、問題解決する際に有用な観察、分析、判断を使用してみます。以下に物語形式に考えてみました。

 

発明者のすばるは、木工用ボンドしかない時代に、木工用ボンドは接着に時間がかかるから、すぐに接着できる瞬間接着剤を開発してくださいと依頼を受けたとしましょう。研究者すばるは、先輩の研究者であるたけると開発をスタートしたとします。

 

すばる:「理法漁(りほぎょ)男子が言ってたように、観察、分析、判断をして問題点を解決してみませんか?たける先輩」

 

たける:「じゃあ、観察、すなわち、問題点を発見してみよう」

 

すばる:「木工用ボンドは、接着するのがなぜ遅いのか、掘り下げて考えてみると・・・、木工用ボンドは、水が木材に吸収又は蒸発することで接着(固化)するから、ボンド中から水が除去されるまでに時間がかかってしまいます。だから、問題点は、水を除去するのに時間がかかるからじゃないですか」

 

 

たける:「そうだな。次は分析だ。分析は、観察で発見した問題点がなぜ生じているのか、その原因を見出すことだったよな。まずは推定してみよう。」

 

すばる:「はい。みんながボンドを使うのは、普段過ごす屋内か屋外だから、真夏でも温度は高くても40℃程度ですよね。原因は、水が蒸発する温度(沸点)が100℃だからじゃないですか。水は蒸発する温度(沸点)が高いから、普段僕らが生活している空間では、たとえ少量であっても、蒸発するのに時間がかかるですよ。また、水はボンドの中の酢酸ビニルに馴染んでいるから、木材に塗ったとしても、水が木材の方に移動するのに時間がかかると思います」

 

たける:「俺もそう思う。次は分析で推定したことの確定だが、水の沸点が100℃であることは、調べなくてもわかることだし、酢酸ビニルに馴染んでいる水が移動するのに時間がかかることも、技術者ならわかることだ。だから、推定した分析結果を確定すると、水の除去に時間がかかるという問題点の原因は、水の沸点が高いこと、木材に水が移動するのが遅いことでいいよな?」

 

すばる:「はい先輩。次は判断ですね。たしか、理法漁(りほぎょ)男子が言うには、判断は、分析で確定した原因を基に、その原因を解決するための改善案を導き出すことでしたよね。先輩。」

 

たける:「確かそうだ。沸点が高いことが原因なら、沸点が低い有機溶媒を使えばよくないか?沸点が低い(蒸発する温度が低い)有機溶媒なら、水と違って、ボンド中から除去されるのに時間がかからないぞ!!!」

 

すばる:「確かにそうですね。でも・・・、有機溶媒を使うと、業者から購入する必要があるからコストがかかりますよ。しかも、有機溶媒は、人体に悪影響を及ぼすものが多いので空気中に飛んだ後に吸い込んでしまったら、体に悪いですし、環境にも悪いです」

 

たける:「すばるの言う通りだ。逆に水は除去するのには、時間がかかるという欠点があるが、コストが安い、体に良い、環境にも良いという利点が存在するんだよな。いきずまったな・・・」

 

すばる:「待ってください。理法漁(りほぎょ)男子がこう言ってました。分析→判断の過程で、新たな問題点が生じた場合は、観察、分析、判断を繰り返せば、改善案を導き出すことができると。また、創造力を養うという話の時に、別の角度から別の視点で改善案を導き出すこと、発想を転換することが重要であると言ってました」

 

たける:「発想の転換か・・・。ちょっとまてよ。もう一度考えてみよう。これまでの観察、分析、判断の結果から、接着が遅いという大きな問題点に対して、その原因は水を除去するメカニズム自体を利用しているからだということがわかったよな。でも、有機溶媒も使えない。そうなると水を使いたくなるんだよな。水ってどこにでもあるからさ。コストは安いし、環境や体にも良いし、そりゃ木工用ボンドに利用されるわけだ」

 

すばる:「確かに、水はどこにでもありますからね。空気中にも水蒸気として存在するし、物質の中や表面にも水分って存在するぐらいですからね」

 

たける:「それだよ!!それ!それ!水を利用して固化させればいいんだよ!水を除去するという発想では、瞬時に接着させることはできなかったが、全く逆の発想で、空気中や材料の表面に存在する水と反応して固化する物質を接着剤に用いればいいんだよ

 

すばる:「すごいです!!その方法だと、水を除去する必要もなく、有機溶媒を使う必要がないですし、瞬時に接着できますもんね。さすが先輩です。シアノアクリレートはどうでしょうか。シアノアクリレートは、水と反応して瞬時に固化することができます

 

たける:「そうだな。しかも、シアノアクリレートは、水と反応する前のモノマーの状態は液体状態だから、材料に簡単に塗ることができて、かつ水と反応したら固まるから最適だな

 

すばる:「よし、実用化に向けて開発を急ぎましょう」

 

どうでしたか。勝手に開発者の気持ちになって(笑)、

問題解決能力の思考、および、発想の転換について、物語風に解説してみました。

 

瞬間接着剤は、空気中や物質表面に存在する水を利用して、瞬時に接着させる接着剤であり、木工用ボンドは、ボンド中の水を除去して接着させる接着剤なのです。この2つの接着剤は全く別の発想で生み出されたことがわかりよね。

 

ちょっとした発想の転換で、新たな発明、発明だけでなくビジネス等も生み出すことができます。

これをできる人になるためには、問題解決能力(観察、分析、判断の思考回路)と、創造力とを鍛えることが最も重要であると僕は考えます。

ぜひ、みなさんも普段から観察、分析、判断を実際にやってみてください。

 

僕のブログでは、今回は接着剤であったように知識と、考え方との両方を習得できるような記事も、配信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。